2017年 11月 02日
『彼女がその名を知らない鳥たち』
シネマサンシャイン池袋にて『彼女がその名を知らない鳥たち』を鑑賞。
白石和彌監督の最新作です。
原作はイヤミスの女王・沼田まほかるさんだそう。(未読です)
イヤミスと聞いて覚悟していましたが、
白石監督作品と知って観たくなりました。
今注目の監督さんだと思います。
最初は蒼井優ちゃん演じる十和子は嫌な女だし
阿部サダヲさん演じる陣治はとにかく汚いし。
でも面白い。お2人の演技にぐいぐい引き込まれます。
途中から出てくる松坂桃李くんのゲスっぷりにも驚き。
前半はひたすら濡れ場が多いのですが、
蒼井優ちゃんがあんなにそんなシーンをがっつり演じてるのは初めて見たような…
さすがに全部脱ぐのは無理だったようですが、
ギリギリのカメラワークであれで良いと思いました。充分にエロいです。
サダヲちゃんの陣治ですが、とてもウザいキャラなのにそんなに嫌悪感は感じなくて。
なんだか不思議な人だなぁと思って観てました。
でもなんでこの2人一緒に暮らしてるんだろうってモヤモヤしたりもしてました。
後半、そのモヤモヤが一気に晴れていくような回想シーンを見て納得。
回想シーンからのラストへのシークエンスで思いがけずうるうるしてしまいました。
あの2人の出会いから一緒に暮らし始めるまでの回想シーンがとても気に入りました。
陣治の愛は狂気とギリギリの境界線にあるのかもしれない。
一歩間違えるとストーカー。紙一重の一途な愛。
でもそういうの嫌いじゃない…と思えたのはサダヲちゃんが演じていたからかも。
ラストは哀しかったです。
生きていてほしかった…本当に生まれ変わったらいいのにと全力で願ってしまう。
いつまでも余韻が残りました。
by creamn
| 2017-11-02 23:10
| 劇場鑑賞